《BOOK》村上龍 / コインロッカー・ベイビーズ
この時期になると読みたくなる本。
湿度が高く、暑い日が続くと、今年も読もうかな、という気になります。
(でも、今の通勤のお供は天文学の初級者向けの学術書)
古川 日出男の[サウンドトラック]を読み始めたときに、「あら[コインロッカー・ベイビーズ]のリスペクト作品?」とか思ったんですが、途中からぐだぐだになっちゃって。
あれだけ設定が近いのに、作家本人も編集も[コインロッカー・ベイビーズ]の存在を意識しない訳はない、と思うんだけど、読み進めていくに連れて、[コインロッカー・ベイビーズ]のソリッドな感じが懐かしくなりました。(それくらい酷い)
[コインロッカー・ベイビーズ]は、私が高校生の頃には既に文庫になっていたので、ハードカバーで出たのは20年以上前になるけど、全然褪せない。
村上龍のテクニックがどうこう、というよりも、作品全体がとてもエネルギッシュで圧倒的。
とても集中して、世界に向かっていく感じ(誰が?主人公?それとも村上龍?多分両方だろう)がいい。
暴力的なシーンもあるけれども、世界と登場人物たちの関係として必要なものだと思うので、意外と不快ではない。
いっそ爽快で、生きていくことにちゃんと向き合っているように思えて、好感をさえ抱く。
キクやハシの年代の子供たちがまた凶悪な事件を起こしているけど、それらとはまるで対極的。
そういう意味では、[コインロッカー・ベイビーズ]は、大人がノスタルジックな気持ちで読むものではなく、キクやハシやアネモネたちと同年代の子供たちに読まれて欲しい作品です。
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コインロッカー・ベイビーズ (上)
コインロッカー・ベイビーズ (下)
2005年06月26日 BOOK トラックバック:0 コメント:10